シンプラル法律事務所
〒530-0047 大阪市北区西天満2丁目6番8号 堂島ビルヂング823号室 【地図】
TEL(06)6363-1860 mail:kawamura@simpral.com 


Q&A 誤解です

自己破産・個人再生(民事再生)・債務整理について誤解されている方が多いので、正誤表を作ってみました。尚、説明は大阪地裁の運用です。(裁判所によって運用が異なる場合があります。)

1.誤解です

誤解 説明
自己破産すると選挙権がなくなる。 選挙権はなくなりません。
自己破産すると戸籍謄本に記載される。 戸籍謄本にも住民票にも記載されません。各自治体が管理する破産者名簿がありますが、免責決定が確定すれば掲載されません。
自己破産すると全ての財産をとられてしまう。 自由財産拡張の制度により、一定の財産については99万円まで守られます。ただ、この制度を使うには管財事件とする必要があります。同時廃止事案(管財人がつかない場合)でも、項目(預貯金・保険といった項目)毎の評価が20万円未満であれば、原則として残せます。
ギャンブルの借金だと免責されない。 浪費や賭博などは免責不許可事由(法252条)ですが、初めての破産の場合は、ほとんどの場合反省文等の提出により免責が認められます。
自己破産すると借入れができない。 まともな業者からは借入れができませんが、違法業者はお金を貸します。お金を借りませんかというダイレクトメールが送られてきます。それは、もう破産に逃げられないことを知っているからです。そんな業者から借入れをしてはいけません。
債務整理だとブラックリストに載らない。 債務整理でも掲載されます。
自己破産すると引越しや旅行ができない。 引越しも旅行もできます。ただ、管財事件の場合、裁判所の許可が必要です。
扶助基準を超える家賃のところに住んでいたら生活保護の申請は受け付けてもらえない。 そもそも生活保護の申請を受理しないことはできません。(受理した後審査されることになります。)
扶助基準(大阪市の場合上限5万4000円)を超える家賃のところに住んでいても、申請時に実際に困窮であれば保護要件があります。
まずは保護を適用し、その後保護費で生活できる住居を探し、敷金・転居費用の支給を受けることができます。
働く能力があれば生活保護は受けられない。 働く意思があっても、働く場がない人は生活保護を受給できます。

2.Q&A

費用関係

破産にかかる費用の内訳は? 同時廃止(大阪地裁本庁)の場合
 予納金10,290円 収入印紙1,500円
 実費約1万円(郵送通信費等) 
 その他が弁護士費用
管財事件(大阪地裁)の場合
 裁判所予納金12,830円
 管財人引継予納金205,000円(最低金額)
 実費約1万円(郵送通信費等)
 その他が弁護士費用 
個人再生(民事再生)にかかる費用の内訳は? 大阪地裁本庁の場合
 予納金11,928円 収入印紙10,000円
 実費約1万円(郵送通信費等)
 その他が弁護士費用

ブラックリスト関係

ブラックリストとは何ですか? 俗に言うブラックリストとは信用情報機関に登録される事故情報です。信用情報機関は、銀行系、クレジット系、消費者金融系の業界毎に自主的に設置・運営されています。
どういう場合にブラックリストに載りますか? 金融機関に不利益を被らせた場合に事故情報が登録されます。自己破産や個人再生以外でも、調停、弁護士介入による債務整理、長期延滞でも登録されます。
ブラックリストに載ったらどうなりますか? ローンが組みにくくなります。業界の自主規制ですので、法的な制裁措置があるわけではありません。
ブラックリストには何年載りますか? 5年から10年といわれています。

自己破産関係

破産管財人をつけないといけない場合は? @個人事業者型
A不当利得型
B資産調査型(保証債務や住宅ローンを除いた債務が3000万円以上ある場合には、類型的に調査が必要)
C否認対象行為調査型
D法人代表者、法人並存型
E免責観察型
F財産がある場合(申立代理人による按分弁済の額が100万円を超える場合)
G自由財産拡張の申立により財産を守る場合
破産で財産をとられる場合は? 管財事件として自由財産拡張の申立により守らない限り、項目(預金・保険といった項目)毎の財産が20万円を超える場合は按分弁済をする必要があります。管財事件とするには管財人費用(裁判所予納金等を含む)として約22万円かかりますので、自由財産拡張と按分弁済のどちらが良いかを考える必要があります。
自由財産拡張の対象となる財産は? 原則
@預貯金・積立金A保険解約返戻金B自動車C敷金・保証金返還請求権D退職金債権E電話加入権に限り、現金を含め99万円の範囲で認められます。
自己破産で敷金・保証金の財産評価は? 敷金・保証金返還請求権については、契約上の金額から滞納賃料及び60万円(明渡費用等)を控除した金額で評価します。
自己破産で退職金の財産評価は? 原則として、8分の1で評価します。退職金支給が近々行われるような場合については、4分の1とする等事案に応じた評価を行います。ですから、160万円未満の場合は、8分の1が20万円未満となり、破産手続き上問題となりません。